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それぞれのフォドマップ(FODMAP)が過敏性腸症候群(IBS)症状に与える影響

[2021.07.13]

執筆: 宮﨑 拓郎(公衆衛生学修士(栄養科学)、アメリカ栄養士会所属アメリカ登録栄養士)

 

みなさまこんにちは。米国登録栄養士の宮﨑です。今回は低フォドマップ(FODMAP)食の最新の研究についてお伝えいたします。

さてさて、すでにご存じの方もいるかと思いますが、フォドマップは大きく5つのグループに分けることができます。

FODMAP群

多く含まれる食品の一例

フルクタン

小麦製品、もも、にんにく、たまねぎなど

ガラクトオリゴ糖

インゲン豆などの豆類など

ラクトース

牛乳などの乳製品など

フルクトース

りんご、さくらんぼなど

ポリオール

カリフラワー、ソルビトールなど

詳しくは以下の記事をご参照ください。

過敏性腸症候群(IBS)と低フォドマップ食

低フォドマップ食のプロセスは、一度この5つのグループをすべて取り除き消化器症状が改善した場合に、一つ一つのフォドマップグループに含まれる食材を日々の生活に再導入し、消化器症状が出ないかを試すという時間が非常にかかるものです。

そのため、低フォドマップ食を途中で中断してしまう患者さんも多くいらっしゃることから、より簡単に短期間で実行できる簡易版の低フォドマップ食が模索されています。

個別フォドマップグループのIBS症状への影響を評価した試験

5月に行われたDigestive Disease Week 2021 Annual Meeting(DDW2021)では、一つ一つのフォドマップグループが与える消化器症状を比較した研究結果が報告されました。

45名のIBS患者が試験にエントリーし、フォドマップの制限フェーズで消化器症状が改善した25名が10週間の再導入期間を行い、5つのフォドマップグループで消化器症状が出ないかを確認しました。

その結果、フルクタンで腹痛の悪化が顕著に見られ、一番初めに再導入したフォドマップでは、フルクタンとガラクトオリゴ糖で腹痛との関連が確認されました。

これまで、個別のフォドマップグループがIBSの消化器症状に与える影響が異なることは経験的に医療従事者の中で知られていたものの、科学的な根拠はありませんでした。今回の試験で改めて個別フォドマップグループが消化器症状に与える影響の違いが研究によって示唆された形となります。

終わりに

今回の研究では、5つのフォドマップグループそれぞれでIBS症状への影響が異なることが示されました。

今後はこの研究をベースにより簡単に実行できる低フォドマップ食の開発・研究が期待されます。

また今後アジア人や日本人での低フォドマップ食の研究を期待したいですね。

 

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参考

Assessing Impact of Individual FODMAPs on IBS Symptom Severity

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