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潰瘍性大腸炎やクローン病(IBD)でもヨーグルトは食べて大丈夫?

[2021.06.22]

執筆: 宮﨑 拓郎(公衆衛生学修士(栄養科学)、アメリカ栄養士会所属アメリカ登録栄養士)

 

みなさんこんにちは。今回は多くの患者さんから質問を受けるヨーグルトに関する質問についてお答えいたします。以下の質問は以前IBD患者オンラインコミュニティ「Gコミュニティ」でいただいた質問と回答を一部改変したものとなります。

 

<ご質問>

私は再燃して8ヶ月、なかなか血が止まらなかったので、Twitterで教えてもらって小麦、乳製品、脂肪を出来るだけ控えてます。そこで教えていただきたいんですが、ヨーグルトも乳製品なので食べない方がいいのですか?他の方を見るとヨーグルトは積極的に取っているイメージがあるんですが。とりあえずやめてるんですが、好きなので食べていいなら食べたいです。

 

<回答>

ご質問いただきありがとうございます。色々な情報を収集していると何が正しいかわからなくなりますよね。IBDでは、糖尿病や高血圧などの他の疾患と異なり、食事に関して解明されていないことが多いことから、様々な情報が溢れていると考えられます。

今回は頂いた各質問に対して、アメリカ含め管理栄養士が一般的に指導している内容やこれまでの研究を中心に回答させて頂きますね。

結論から言うと、ヨーグルトの摂取については、患者さん個々人によって、さらに活動期と寛解期で推奨が異なります。

乳糖不耐症

ヨーグルト含めた乳製品については、IBD患者さんに限らず、乳製品に含まれる乳糖を十分に消化できない方(乳糖不耐症)が少なからずいて、そのような場合には、乳製品を摂取すると腹痛や下痢に繋がることがあります。さらに乳製品ごとに乳糖の含有量が異なるため、牛乳がダメでもチーズやヨーグルトは許容できる方もいます。

もしこれまでのご経験の中で、ヨーグルトを食べた後に消化器症状を複数回経験している場合は、乳糖不耐症の可能性があります。この場合は今後もヨーグルトを控える方が良いかもしれません。

一方、ヨーグルト含めた乳製品には、IBD患者さんで不足しがちなカルシウムも多く含まれており有益です。もし摂取しても消化器症状が出ない場合は乳製品の過度な制限は不要と考えられます。

また牛乳が飲めない場合にアメリカでも良く勧められるのが豆乳です。カルシウムの含有量は牛乳と比べて劣りますが、ビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。

では、次にIBDの活動期・寛解期での違いについてです。

活動期

活動期は低脂質・低食物繊維食が勧められます。活動期は消化管に炎症があるため、消化管の負担の少ない食事にする必要があります。

脂質や食物繊維の摂取が活動期のIBDの病態に影響を与えるという明確な科学的根拠はありませんが、一般的に脂質や食物繊維は消化に時間がかかり、腸管の活動を活発にするため、控えることが勧められています。

一般的に、ヨーグルトにも脂質が含まれることが多いので、活動期にヨーグルトを摂取される場合は、低脂質のヨーグルトを選びましょう。

寛解期

寛解期については、栄養バランスの良い食事を摂取しながら寛解状態を維持することが目標となります。

脂質や食物繊維が含まれる食品についても、一品ずつ少量から、消化器症状の有無を確認しながら食事に取り入れ、消化器症状が出なければそのまま摂取を続ける形で問題ないことが多いです。

ヨーグルトについても同様で、寛解期にヨーグルトを摂取される場合は、少量から摂取して消化器症状が出なければ、徐々に摂取量を増やす形で問題ないかと思います。

なお、ヨーグルトがIBD患者さんに注目されている理由としては、ヨーグルトに含まれる乳酸菌などが腸内環境を整える可能性があると考えられているからだと思われます。詳しくはこちらの記事をご確認ください。

また、こちらも余談ですが、小麦を使った食品についても同様に消化器症状が出る人と出ない人に分かれます。うどんやそうめんなどは、脂質も低いため、活動期でも比較的摂取しやすい食品となります。もし小麦を使った食品を食べても消化器症状が出ない場合はぜひ試してみてくださいね。

少し前になりますが、活動期の食事寛解期の食事の各記事に、病期ごとのポイントをまとめていますので、もしご興味あればご覧ください。

 

いかがでしたでしょうか? もしヨーグルトに関して追加で質問や疑問があればお気軽にGコミュニティ内でご質問いただけましたらと思います。

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