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注目を集める地中海食とは? ~食事内容から抑えるべきポイントまで~

[2021.05.25]

執筆: 宮﨑 拓郎(公衆衛生学修士(栄養科学)、アメリカ栄養士会所属アメリカ登録栄養士)

 

こんにちは。米国登録栄養士の宮﨑です。地中海食(Mediterranean Diet)について紹介いたします。

地中海食は地中海諸国の伝統的な料理で、その食事パターンが非常に健康的なことから海外でとても注目されている食事療法となっています。心臓や血管の病気に加えうつ病や認知機能障害(1)、さらに潰瘍性大腸炎やクローン病(2)に対する効果も注目されています。

また私が米国登録栄養士研修生として2か月ほど食事指導を経験させていただいたミシガン大学のPreventative Cardiologyという循環器系疾患の二次予防外来でもこの地中海食がベースの食事カウンセリングを提供していました。

この記事では、この地中海食の概要や日本食との類似点、さらにはこの地中海食のなかで、日々意識しないと摂取がおろそかになってしまう食品についても紹介します。

地中海食の食事パターン

地中海と聞くとオリーブオイルや魚をイメージする方も多いのではと思います。実際、地中海食はこのオリーブオイルや魚以外にも様々な健康的な食材が含まれます。

また地中海食は食事パターンとなりますので、各食品の摂取量と頻度が地中海食ピラミッド(3)として定義されています。下記はその内容を少しかみ砕いてまとめたものです。

毎食摂取する食品

果物

1-2サービング/食

野菜

2サービング以上/食

穀類(お米、パン、パスタなど)

1-2サービング/食

 *全粒製品(玄米など)が望ましい

オリーブオイル

1-2サービング/食

毎日摂取する食品

乳製品

2サービング/日 *低脂肪乳が望ましい

ナッツ類

1-2サービング以上/日

ハーブ、スパイス、ガーリック

 

毎週摂取する食品/摂取を控える食品

魚介類

2サービング以上/週

豆類

2サービング以上/週

鶏肉

2サービング/週

2-4サービング/週

じゃがいも

3サービング以下/週

赤身肉(牛肉、豚肉など)

2サービング以下/週

加工肉(ソーセージ、ベーコンなど)

1サービング以下/週

菓子類

2サービング以下/週

実は多い日本食との類似点

この表を見てお気づきの方も多いと思いますが、この地中海食は日本食・和食と共通部分も多くあります。

例えばみなさんが日々食べられている野菜や魚介類、豆類などが含まれていますし、玄米を食べられる方は玄米も全粒製品に該当します。

つまり、地中海食という名前を聞くと自分たちとは関係ない食事と思いがちですが、野菜、魚、豆類、玄米などの全粒製品が中心ということで非常に日本食と近い食事パターンとなります。

地中海食の中でポイントとなる食品・食品群

この地中海食は食事パターンとなるので食品群のバランスが大切となります。そのような中、現在の食生活の中で、意識しないとなかなか摂取量や頻度を増やせない食品や食品群がいくつかあります。

野菜

コンビニのお弁当や外食が多くなるとどうしても不足しがちになるのが野菜です。野菜には食物繊維が豊富に含まれるため、満腹感を得られたり、糖分の吸収を穏やかにすることに加え、腸内環境を整える上でも重要な役割を担っています。またファイトケミカルと呼ばれる抗酸化作用を有する物質も豊富に含まれています。

日々の生活の中で、なるべく様々な”色”の野菜を毎食取り入れましょう。一食を1つのプレートと見立てた場合、プレートの半分程度を野菜にしてちょうど良いくらいです。コンビニで食事をとらなければならない場合は野菜サラダを必ずセットとし、外食の場合も定食にするか極力サラダをつけましょう。

魚にはオメガ3という健康的な脂質が含まれ抗炎症効果や血液をさらさらにする作用が注目を集めています。

どうしても肉類をとりがちになってしまうことも多いですが、肉の代わりに少しずつでも魚の摂取頻度を増やしていきましょう。

豆類

忘れがちなのが豆類です。日本だと納豆などの大豆製品やひよこ豆、缶詰のミックスビーンズなどを目にすることが多いかと思います。

この豆類には、食物性のたんぱく質が含まれることに加え、野菜と同様に食物繊維も豊富に含まれます。

納豆などを定期的に食べない場合でもサラダにミックスビーンズを合わせるなど工夫をして豆類の摂取量を増やしていきましょう。缶詰の豆類はスーパーなどで販売されていますので、家に常備しておくと様々な料理に合わせることができます。

 

まとめ

以上、地中海食の概要について紹介いたしました。地中海食と聞くとあまり馴染みがないですが、実は日本食と近い部分も多く、日々の食生活の中に取り入れられることも多いことを知っていただけたかと思います。

今後ブログの中でこの地中海食の様々な疾患に対する科学的なエビデンスについても紹介していきたいと思います。

 

当院の食事サポート・カウンセリング

当院では米国登録栄養士による食事サポート(10分無料)、食事カウンセリング(保険適応外・自費診療)を提供しています。

当院の食事サポート・カウンセリングについて

 

参考文献

  1. T Psaltopoulou, et al. Mediterranean diet, stroke, cognitive impairment, and depression: A meta-analysis. Ann Neurol. 2013 Oct;74(4):580-91.
  2. CH Lo, et al. Healthy Lifestyle Is Associated With Reduced Mortality in Patients With Inflammatory Bowel Diseases. Clin Gastroenterol Hepatol. 2021 Jan;19(1):87-95.e4.
  3. A Bach-Faig, et al. Mediterranean diet pyramid today. Science and cultural updates. Public Health Nutr. 2011 Dec;14(12A):2274-84.

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