大腸内視鏡検査について
大腸内視鏡検査とは、内視鏡スコープ先端に設置されたカメラで大腸の粘膜を直接観察することができる検査で大腸カメラとも呼ばれます。疑わしい部分については組織を採取し、病理検査を行って確定診断につなげることもできます。さらに内視鏡の先端から専用の器具を用いて大腸ポリープを直接切除することもできます。
当院の大腸内視鏡検査の特徴
1.鎮静剤を利用した苦痛の少ない大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査で痛みやおなかの張りなどの辛い経験をしたことがある人もいらっしゃると思います。当院では、鎮痛剤や鎮静剤を使用し、うとうと眠くなるような状態で検査を行うことができ、痛みや不快感を和らげることができます。また世界にも普及している日本の内視鏡機器の中心的会社であるオリンパス社製の新鋭のスコープを用いますので、腸管を押して不快感を起こす可能性が低く、スコープ先端にフードを装着することでより短時間での検査を実現しています。
2.日帰り大腸ポリープ切除
多くのクリニックでは、大腸ポリープが発見された場合に後日再び大腸内視鏡を用いてポリープを切除しますが、当院では、ポリープが見つかった場合にその場で切除が可能です。なお、ポリープの大きさや数、形状によっては入院による手術が必要となりますので、その際には連携医療機関をご紹介させていただくことが可能です。
3.経験豊富な医師
当院の院長は、東京医科歯科大学付属病院や豊島病院などで長年にわたり消化器疾患患者と向き合い、内視鏡による検査や治療をおこなってきました。豊富な経験を生かし、短時間に精度の高い検査を行うことが可能で、苦痛も軽減することができます。
4.胃カメラと大腸内視鏡の同時検査
当院では、同じ日に胃カメラと大腸内視鏡の検査を同時に受けることが可能です。そのため検査のためにご自身の日程を調整するのは1日だけで済みます。これまで胃カメラ、大腸内視鏡検査を別々の日程でされていた方なども、ぜひお気軽にご相談下さい。
5.男女別更衣室、女性の更衣室にパウダーゾーン(化粧直しの場所)
当院では、女性の大腸内視鏡検査の敷居を少しでも下げられるように、男女別の更衣室を用意するとともに、女性の更衣室には、検査後に化粧直しができるようにパウダーゾーンを設置しています。
6.土曜日の内視鏡検査・治療
内視鏡検査が必要な方には平日忙しく来院できない方も多いと思います。当院では土曜日に下部内視鏡検査を行う体制をとっています。平日に忙しい方はぜひ土曜日にお越しください。
7.院内下剤対応 トイレは3つ完備(男性、女性、車いす用)
下剤を服用することが心配な方のために、当院では院内に下剤を服用できるスペースを設けています。これにより、検査の前に自宅で下剤を服用する必要がなくなり、安心して検査に臨むことができます。当院では、患者様の不安や疑問に応じて様々なサポートを提供しています。
また、トイレは男性用、女性用、車いす用の3つをご用意しております。
8.オリンパス最上位機種「EVIS X1」完備
長年、内視鏡分野で世界をリードしてきたオリンパス社が約8年ぶりにモデルチェンジした最新内視鏡システム「EVIS X1」を導入しています。
消化器疾患の高精度な観察が可能な独自の新技術が数多く搭載されたことで信頼性の高い検査を行うことができます。
NBIによる特殊光観察、拡大、画像処理、デジタルハイビジョンなどによって、がんをはじめとする微細な病変の発見と精度の高い観察が短時間で可能になり、患者さんへの負担も軽減できます。
NBI・拡大・画像処理など高度な機能を使いこなして観察しています
「EVIS X1」には、早期がん発見に有効なNBI(狭帯域光観察)が搭載されており、特殊光で血管分布を確認できます。他にも炎症を正確に評価できる画像処理、明瞭な観察画像が得られるEDOF(被写界深度拡大技術)などによって高度な観察が可能になっています。数多くの観察モードは手元で簡単に切り替えることができ、研鑽を積んだ医師が多くの機能を使いこなして精度の高い検査を行っています。がんを疑う病変を発見した場合も質的診断と深達度診断を行って進行度を見極め、手術が必要と判断された際に適切な治療を得意とする連携高度医療機関をご紹介できるようにしています。
大型ハイビジョンモニターでリアルタイム画像を観察しながら検査
リアルタイムの高精細画像を大型ハイビジョンモニターに映し、それを確認しながら検査を進めています。映り込みや反射がなく、拡大画像もクリアに観察できますので、ハイクオリティな検査を短時間に行うことができ、患者さんへの負担軽減にもつながっています。また、検査中の画像は患者さんにもご覧いただけます。画面の確認をご希望される場合は、遠慮なく医師へお伝えください。
9.ときわ台駅徒歩3分の好アクセス
当院は、ときわ台駅より徒歩3分にあるクリニックです。通勤や通学の際に通いやすい環境を整えております。
大腸内視鏡検査に関連する症状
下痢や便秘はストレスや食べすぎなどで引き起こされることもあります。また血便についても痔が原因で起こることもあります。しかし、これらの多くの人が経験する消化器症状が、大腸がんや大腸ポリープ、また国の指定難病で最大の患者数を誇る炎症性腸疾患と呼ばれる潰瘍性大腸炎やクローン病によって引き起こされている可能性もあります。大腸内視鏡検査は、これらの消化器症状や大腸がんや大腸ポリープの早期発見のために必要な検査です。
大腸内視鏡検査でわかる病気
大腸内視鏡検査で見つかる主な疾患は以下となります。
大腸がん
大腸がんは、正常な粘膜から直接発生するものと、良性の大腸ポリープがかん化して生じるものがあり、女性よりも男性の方が罹患率や死亡率も高いとされています。早期には内視鏡による楽な治療が可能ですが、進行してしまうと身体への負担が大きい手術・化学療法・放射線療法などが必要になります。進行するまで症状が現れないことが多いので、便潜血検査で陽性になった場合は早めに大腸カメラ検査を受けることが重要です。
大腸ポリープ
大腸ポリープはいくつかの種類に分けられますが、8割を占めるのは良性の腺腫とがんです。良性の腺腫は放置するとがん化することがあり、大腸がんの発症過程の約9割は腺腫からがんに移行したものとされています。大腸ポリープが小さいうちはほとんどが無症状ですので、定期的に大腸カメラ検査を受け、発見された大腸ポリープを切除することが最も有効な大腸がん予防になると考えられています。
潰瘍性大腸炎
長期に渡って大腸に慢性的な炎症を起こす原因不明の疾患です。国の指定難病の中でも患者数が非常に多く、さらに患者数は増加傾向にあります。主な症状は腹痛、下痢、血便ですが、他の多くの疾患と共通しますので、適切な治療のためには大腸カメラ検査による確定診断が不可欠です。治療は、重症度と病変の範囲にきめ細かく合わせて行う必要があり、長期に渡って中断なく適切な治療を続けることが重要になります。
クローン病
長期に渡って慢性的な炎症を起こす原因不明の疾患で、国の指定難病となっているなど潰瘍性大腸炎に似ていますが、クローン病では炎症が消化管全域にできる可能性があります。また、腸管が狭くなる狭窄、膿がたまる膿瘍、消化管から他臓器や皮膚までつながる細長い穴が開いてしまう瘻孔などを生じることもあります。治療で栄養療法が必要になることも多く、適切な治療のためには大腸カメラ検査による確定診断が不可欠です。
過敏性腸症候群
下痢や便秘、腹痛、膨満感などの消化器症状がありますが、小腸や大腸に炎症などの病変がない疾患です。主な症状によって、下痢型・便秘型・下痢と便秘を繰り返す交互型・便の症状が強くない分類不能型に分けられます。病変がないことを大腸カメラ検査で確認した上で診断し、食事を含む生活習慣の改善を中心に、薬物療法でつらい症状を抑える治療を行います。QOLを大きく下げる病気ですので、早めにご相談ください。
虚血性腸炎
大腸に酸素や栄養を送る血管が動脈硬化によって閉塞し、大腸への血流が不足して炎症や潰瘍などを生じる疾患です。主な症状は、腹痛、下痢、血便です。典型的な症状として、突然の腹痛があり、普通の排便後に鮮血便を生じるというものがあります。多くは一過性であり、腸の安静を保つことで短期間に治りますが、まれに腸管狭窄や腸閉塞、腸管壊死などを起こして手術が必要になることもあります。
検査を受ける時期
大腸がんは早期発見によって負担の少ない治療で完治が望めます。早期のがんでははっきりとした自覚症状が起こらないことが多いため、がんの早期発見のためには自覚症状が状態で検査を受けることが重要です。特に大腸がんの発症リスクが高くなるといわれている40歳を超えている場合は、症状がない場合でも一度大腸内視鏡検査を受けることが大切です。
また、がんになった家族がいる、大腸ポリープがあった家族がいる場合や喫煙や飲酒の習慣がある場合、さらには下痢や便秘などの消化器症状が続く場合も検査を受けることをおすすめします。
大腸内視鏡検査の流れ
Step1:事前診察と検査予約
大腸内視鏡検査では事前の食事制限と下剤服用という前処置が必要になります。そのため、検査の前に診察を受けていただき、前処置の説明を受けてから検査のご予約をしていただく流れとなります。
Step2:検査前日
検査前日は、消化の悪いものを避け、夕食は夜9時までに済ませて下さい。夕食では消化しやすいものを食べてください(詳細は事前診察時に紹介します)。寝る前まで、糖分が含まれていないお水や薄いお茶をお飲みになって構いません。検査の前日または前々日から少量の下剤を服用して準備を始めていきます。
Step3:検査当日
検査当日は、腸管洗浄剤(下剤)を複数回に分けて飲みます。遠方から来られる場合やご希望の場合は院内で下剤を服用することも可能です。
Step4:ご来院
腸内がきれいになった状態で落ち着いたら検査予定の30分前までにご来院ください。便の状態を確認したのちに、更衣室にて検査着にお着換えいただきます。
Step5:検査中
検査室で点滴を行い、検査用のベットに横になっていただきます。鎮痛剤や鎮静剤などを点滴注射して、医療用ゼリーを塗った状態でスコープを肛門から挿入して検査開始となります。検査時間は15-30分程度です。ポリープの切除を行う場合は大きさや個数によりますが30-60分程度となります。
Step6:検査後
鎮静剤からしっかり目覚めるまでは敷居のある個室空間のある回復室(リカバリールーム)で30-60分ほどお休みいただきます。その後ふらつきがなく、目覚めた状態でお帰りいただけます。
病気などの異常が疑われた場合などはバイオプシーをした場合、結果がわかるまで一週間程かかります。結果は次回の外来受診時に説明しますので、必ず外来にいらして下さい。
検査当日は、自動車・バイク・自転車での来院はしないで下さい。公共の交通機関をご利用下さい。
料金
1割負担 | 3割負担 | |
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大腸内視鏡検査 | 約2,500円 | 約7,500円 |
大腸内視鏡+病理検査 | 約3,000~5,000円 | 約10,000~15,000円 |
大腸ポリープ切除術 | 約8,000~10,000円 | 約20,000~30,000円 |
※上記の表はあくまで参考料金であり、実際の診療・検査内容によって料金が変わることがあります。また診察料、採血費用などが別途必要となります。
大腸カメラ検査なら当院へ
ほりた内科・胃腸内視鏡クリニックでは内視鏡専門医の資格を持った院長が全例、大腸カメラ検査を担当しております。便潜血陽性、上下部内視鏡検査、疾患による画像診断、健康診断などで大腸カメラ検査を行う必要がある際はお気軽にご来院ください。快適な大腸カメラ検査を提供いたします。
また、当院では24時間webにて予約と問診を受け付けております。当日の待ち時間の短縮のためにもご協力いただけますと幸いです。