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スタッフ・専門家ブログ

下痢の原因や関連疾患(2021.07.27更新)

下痢の概要

一般的に正常な便は水分量が60%~70%程度と言われていますが、便に含まれる水分の量がこれ以上となり、軟便やかゆ状の便、さらには水のような便となったものが下痢です。

4週間以内に収まる下痢を急性の下痢、4週間以上続く下痢を慢性の下痢と呼ばれます。

下痢の原因

下痢は様々な原因により引き起こされます。例えば下剤や一部のサプリメントなどは、体内から腸管の中に水分を取り込み下痢が引き起こされます。

また細菌やウイルスの感染、食物アレルギーや薬剤の影響により、粘膜が障害を受け、分泌液が亢進することもあります。

さらには、ストレスや食生活の乱れにより自律神経のバランスが崩れ、腸の動きが活発になりすぎることにより下痢となることもあります。

なお薬剤や疾患が原因となり下痢が引き起こされることもあります。

下痢と関連する疾患

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は、小腸や大腸に炎症などの異常が見つからないにも関わらず、便の異常や腹痛・膨満感などの消化器症状が起こっている状態のことをいいます。

過敏性腸症候群の詳細はこちら

潰瘍性大腸炎

未だ原因が不明で、長期間に渡り慢性的に大腸に炎症を起こす病気です。炎症とは大腸の粘膜に白血球やリンパ球といった血液の細胞が集まり、粘膜が負担を受けてただれて出血などを生じる状態です。

残念ながら未だ完治することが難しい病気で日本では難病認定をされています。

潰瘍性大腸炎の詳細はこちら

大腸ポリープ

大腸の粘膜の表面が盛り上がった腫れているものを大腸ポリープといいます。

大腸ポリープは、大きく腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。さらに非腫瘍性のポリープは過形成性、過誤腫性、炎症性ポリープに分類されます。一方、腫瘍性のポリープも大腸ポリープの8割以上を占めるといわれる腺腫とがんに分けられます。

大腸ポリープの詳細はこちら

大腸がん

大腸がんは、大腸に発生するがんのことを言います。大腸がんは50代から発症が増加することが確認されており、高齢になればなるほど罹患率も高くなります。女性よりも男性の方が2倍程度、罹患しやすく死亡率も高い傾向にあります。

大腸がんの詳細はこちら

下痢の検査

下痢では問診や触診や聴診、さらには必要に応じて血液検査や大腸内視鏡検査を行うことにより原因を特定します。

下痢では、その原因によって治療法が大きく異なるため、検査と診断が非常に重要となります。また診断が確定した後も症状に応じた最適な治療が求められます。

下痢が続く場合は、ただの下痢と思って放置するのではなく、早めに消化器専門医の診察・検査を受けることが勧められます。

当院の大腸内視鏡検査について

プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクスの過敏性腸症候群(IBS)への効果は?(2021.07.27更新)

執筆: 宮﨑 拓郎(公衆衛生学修士(栄養科学)アメリカ栄養士会所属アメリカ登録栄養士

 

こんにちは。今回は多くの過敏性腸症候群(IBS)患者さんから質問を受けることの多い、「プロバイオティクスとプレバイオティクス」の違いについて改めて紹介するとともに過敏性腸症候群(IBS)に対する科学的エビデンスについても紹介したいと思います。

プロバイオティクスとは?

プロバイオティクスとは、ヒトの腸内において、細菌のバランスを改善することによって健康に良い影響を与える微生物のことです。

いわゆる”善玉菌”と呼ばれる乳酸菌やビフィズス菌などが代表的なもので、みなさんも耳にすることが多いと思います。

食品ではヨーグルトや納豆、漬物などの中に含まれています。製品としてはヤクルトなどが有名ですよね。

潰瘍性大腸炎・クローン病などのIBD患者さんに処方されることの多いビオフェルミンやミヤBMなどもプロバイオティクスの一種です。

プレバイオティクス 、シンバイオティクスとは?

一方、プレバイオティクスは、プロバイオティクスのエサとなる食品成分です。プロバイオティクスなどの善玉の腸内細菌がプレバイオティクスを食べることによって増殖し、より健康的な腸内細菌のバランスになります。逆にプレバイオティクス は体にとって有害な細菌を抑制する働きを持つことがあります。

野菜や果物に含まれる食物繊維やオリゴ糖などがプレバイオティクスの代表例です。また最近はサプリメントなどでもプレバイオティクス が販売されていることがあります。

さらにプロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたものをシンバイオティクスと言います。

プロバイオティクスとプレバイオティクス が含まれたものの組み合わせもシンバイオティクスと呼べますし、様々なサプリメントも流通しています。

過敏性腸症候群(IBS)に対する科学的エビデンスは?

IBSに対する効果の検証としては食事よりもサプリメントについて盛んに研究が行われています。中でもプロバイオティクスに関しての研究が最も多く行われており、プレバイオティクスの研究も一定数行われています。一方シンバイオティクスについてはまだあまり研究が行われていません。

プロバイオティクスのIBSに対する効果を検証した11本のランダム化比較試験の結果を元にしたシステマティックレビューでは、7つの試験で有意なIBS症状の改善が認められ、特に複数の菌種が含まれたプロバイオティクスや8週以上続けてプロバイオティクスを服用した場合において症状の改善が顕著に認められました(1)。

また、プレバイオティクスのIBSおよび他の機能性腸疾患に対する効果を検証したランダム化比較試験11本の結果を元にしたシステマティックレビューでは、プラセボと比べてプレバイオティクス群で有意な症状の改善は認められませんでした。他方 bifidobacteriaなどの善玉菌の増加が確認されています(2)。

終わりに

腸内環境を整えたい場合に、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方が必要となります。

では科学的エビデンスはどうかという点についてサプリメントの研究を見てみると、IBSに対する科学的エビデンスが豊富なのはプロバイオティクスであり、特に複数の菌種が含まれるものや服用期間が長期の場合にIBS症状の改善に関する効果が認められていました。

一方プレバイオティクスについてはIBS症状の改善は認められませんでしたが善玉菌の増加が確認されています。今後はシンバイオティクスのIBSに対する効果の検証も期待されます。

またサプリメントを摂取しなくても、プロバイオティクスやプレバイオティクスは日頃よく目にする食品に多く含まれています。体に合うものがあれば積極的に取り入れてみることも良いかもしれません。

 

当院の食事サポート・カウンセリング

当院では米国登録栄養士による食事サポート(10分無料)、食事カウンセリング(保険適応外・自費診療)を提供しています。

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参考文献

1.HF Dale, et al. Probiotics in Irritable Bowel Syndrome: An Up-to-Date Systematic Review. Nutrients. 2019 Sep; 11(9): 2048.

2.  B Wilson, et al. Prebiotics in irritable bowel syndrome and other functional bowel disorders in adults: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Am J Clin Nutr
. 2019 Apr 1;109(4):1098-1111. 

胃痛の原因や関連疾患(2021.07.27更新)

胃痛の概要

一般的に胃痛はみぞおち辺りの痛みを表現する際に用いられることが多い言葉です。

胃痛では様々な種類の痛みがあり、痛みの種類は原因となる病気などによって異なることがあります。

例えば、鋭い痛みが走り胃がキリキリする痛み、ギューと締め付けられるような痛み、じわじわくる継続する痛みなどです。

胃痛の原因

胃痛の要因には様々な可能性があります。

例えば脂質の多く含まれる食品を大量に食べたりお酒を多く飲んだ場合に、胃酸が多く分泌され、胃の粘膜が傷つき、その結果胃痛につながることがあります。

また、ストレスを受けると、胃を含めた消化管をコントロールする自律神経が影響を受け、胃酸が多く分泌されることで、胃の粘膜が傷つき痛みにつながります。

さらにピロリ菌感染によって粘膜が傷つき胃痛につながることもあると言われています。

その他様々な疾患により胃痛が引き起こされることがあります。

胃痛に関連する疾患

逆流性食道炎(GERD)

逆流性食道炎は胃液や胃の中の食べ物が食道に逆流することにより引き起こされる病気です。

通常、食道と胃の間は下部食道括約筋によって閉じられていて、食べ物を飲み込んだ時にのみ開いて食べ物が食道から胃へ運ばれます。

この下部食道括約筋の機能が正常に働かなくなると、胃酸と呼ばれる酸性が強い液が食道に逆流します。

逆流性食道炎の詳細はこちら

急性胃炎

きりきりとする胃の痛みが特徴で、細菌やウイルスの感染に加え、暴飲暴食やストレスなどが原因となることもあります。

慢性胃炎

主にピロリ菌感染によって引き起こされますが継続的な暴飲暴食やストレスが原因となることもあります。胃の粘膜が継続的に傷つくことにより、粘膜の修復が間に合わなくなります。

胃・十二指腸潰瘍

胃酸の分泌がピロリ菌の感染などで過剰となり、胃・十二指腸の粘膜が胃酸によって傷づけられ炎症が起こり潰瘍ができた状態です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因の7割程度がピロリ菌によることがわかってきています。

また胃や十二指腸の粘膜は通常胃酸から守る機能を持っていますが、これらが何らかの要因で弱まることによってバランスがくずれたことによっても発症します。

胃・十二指腸潰瘍の詳細はこちら

胃痛の検査

胃痛では診察や胃内視鏡検査を通して原因を特定することが重要となります。そして特定した原因によって適切な治療や日常生活の改善を行っていきます。

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